
近年、「eSports(eスポーツ)」という言葉を耳にしたことがあるかと思う。eSportsとは「デジタルなゲームを用いた競技」であると筆者は考えている。オリンピック競技や野球の試合をゲームを使って行うものと考えると合点がいくかもしれない。
このeSports、本場のアメリカでは地位が確立され、プレイヤーが凌ぎを削っているが、日本ではまだまだ下火である。そんなeスポーツだが、これからの発展が期待されている市場でもあるようだ。あなたもeスポーツを知り、時代の流れに乗っていこう。
タイトルにもあるストリートファイターV。「ストⅡ」で社会現象を起こしたこのシリーズを知っている人はそれなりにいると思う。この「ストV」、今ではなんと世界中を巻き込んだeスポーツのタイトルとして活躍しているのだ!
そこで今回は、eSportsでのストリートファイターVの楽しみ方を書いていく。
そもそもストリートファイターって?
ストリートファイターとはカプコン社が作り出した対戦格闘ゲームである。
パンチやキックに加え、キャラクター独自の必殺技を使い相手の体力を0にすれば勝利となり、そのゲーム性からゲーム業界に革命をもたらしたシリーズだ。30をも超える作品とその派生が作られ、他のゲーム会社とのコラボレーションも行われている。
そんなストリートファイターシリーズの歴史を少しだけ見てみよう。
ストリートファイター

初代ストリートファイターは1987年にリリースされた。ボタンを叩く強さによって攻撃の強さが変わる要素、対戦のシステム等は荒削りながらも今作で完成されている。対戦格闘ゲームかと言われるとその要素は薄く、当時ゲームセンターの主流であったアクションゲームのそれに近かった。
ストリートファイターⅡ

一般的に「ストⅡ」と呼ばれる。そのとっつきやすいシステム、個性的なキャラクターから国内のゲームセンターをストⅡに染め上げた。リリース当初から絶大な人気を集め、ゲームによる社会現象を引き起こした格闘ゲームの金字塔である。
このゲームのヒットが、当時のゲームセンターの経営を大きく変えたとされる。その人気から新バージョンが沢山作られ、息の長いタイトルになった。
ストリートファイターⅢ

ストⅡからキャラクターをほぼ一新し作られた新しいストリートファイター。ブロッキングシステム等の対戦を奥深くする試みが導入された。
当時は他の人気シリーズに押され、人気は伸び悩んだが、その奥深い対戦から現在でも大規模な大会が開かれているシリーズである。
ストリートファイターⅣ

ストⅢから数年。誰もが出ないと思っていたストリートファイターシリーズにⅣが登場。ストⅡに近い操作感、和風なエフェクト等から国内のみならず海外でも人気を博し、海外の格闘ゲームの祭典「EVO」のタイトルにも選ばれた。この辺りから国内でもeスポーツとプロゲーマーが認知され始め、ウメハラ氏をはじめとした数々のプロゲーマーが名を挙げることになる。
ストリートファイターⅤ

システム、キャラ等を受け継いだストⅣの続編といえるタイトル。
ゲームセンターの減少から家庭用のインターネット対戦にシフトが始まった。ネットやスマホなどの機器が発展し、どこにいてもプレイヤーのプレイが見られるようになった。
ストリートファイターの主要キャラクターを紹介
リュウ

・キャラクター像
ストリートファイターシリーズを知らない人にも圧倒的な知名度を誇るシリーズの顔とも言える主人公。胴着に鉢巻という格闘ゲームのステレオタイプを生み出した容姿は、シリーズを通して変わらない。シリーズによって雰囲気が変わるが、これは年齢によるところが大きい。性格はストイック。強くなることへの渇望は強く、家や家庭を持たずに戦いへの道を歩み続ける。この辺りは、家庭を持ったライバルのケンとは正反対である。
必殺技
掌から気弾を撃ち出す「波動拳」、天に拳を突き出し飛び上がる「昇龍拳」、回転回し蹴りで空中を突進する「竜巻旋風脚」は格闘ゲーム三種の神器と言われ、シリーズ全てで使用できる。これらの必殺技は格闘ゲームのテンプレートとなり、他のゲームでも主人公キャラでこれらのコマンドを入力すると、同じような動きをすることが多い。
キャラクターの見所
飛び道具の波動拳を撃ち、それを予測して避けようとした相手を昇龍拳で叩き落すのが基本戦法。とにかく波動拳の撃ち方が勝負を分ける。波動拳に注目だ!
波動拳で飛ばせて昇龍拳で落とす!
ガイル

キャラクター像
ストⅡにて初登場。逆立てた髪型が特徴的なアメリカ空軍少佐。かつてナッシュという親友がいたが、悪の組織シャドルーの総帥であるベガに殺され、その復讐を誓う。
性格は自分に厳しく他人にも厳しい厳格なタイプ。
必殺技
両手から真空波を生み出し、相手へ発射する飛び道具「ソニックブーム」。しゃがみ姿勢から宙返りをして相手を蹴り飛ばす「サマーソルトキック」を主に使用する。シリーズ通しても必殺技が少ないことが特徴であり、その代わりにどれも高性能な物となっている。
キャラクターの見所
ソニックブームを撃った瞬間にガイルが始まる。飛び道具を盾に攻め込むか?飛び道具をジャンプで避けにきた相手を迎撃するか?その一瞬の判断がガイルプレイヤーの肝であり勝敗を分ける。
豪気(海外名:Akuma)

キャラクター像
ストⅡ後期にて初登場した拳を極めし者。全身から「殺意の波動」と呼ばれる禍々しい赤紫の闘気を発し、相手を葬り去る。リュウの師匠である剛拳を殺害し、彼の宿敵として立ちはだかる。性格は冷淡であり、多くを語らない。
必殺技
リュウが使う必殺技を彼も使い(波動拳→「豪波動拳」、昇龍拳→「豪昇龍拳」)、高速で移動する「阿修羅閃空」、空中に飛び上がり様々な攻撃を仕掛ける「百鬼襲」等、彼自身も多彩な必殺技を備えている。そして何より、空中で波動拳を発射する掟破りの必殺技「斬空波動拳」、一瞬にして致命の打撃を叩き込む「瞬獄殺」が彼の最大の特徴である。
キャラクターの見所
斬空波動拳を盾に一方的に攻め込み、多彩な必殺技で一気にKOする攻めがこのキャラの強さだ。しかし豪気は、圧倒的な攻撃性能と引き換えに、体力がかなり低いという欠点を背負っている。常に緊張感がある試合が楽しめるぞ。
ユリアン

キャラクター像
世界を影から支配する秘密結社の副総統を務め、自らの理想を求め暗躍する。長身で筋骨隆々であり、背広を着用した際は貴族を思わせる風貌であるが、戦いになると一変。服を破り捨て褌一丁となり、肌は色黒となり硬質化する。性格は傲慢であり、他者に対して
残酷な扱いを行う。
必殺技
高速で突進する「チャリオットタックル」、強化すると電撃すら纏う頭突き「デンジャラスヘッドバッド」等、恵まれた体格を活かした技が多い。だが彼の真骨頂は前面に鏡のような壁を作り出す「エイジスリフレクター」にある。
キャラクターの見所
エイジスリフレクターを使った連携がこのキャラの真骨頂。エイジスがそこに置かれているだけで、相手のキャラは動くことができない。そこを一方的に攻撃できるのだ!
日本のプロゲーマーの活躍を見よう!
格闘ゲームを見る上で欠かせないのがプレイヤーの活躍だ。その中でもスポンサー契約を結びゲームに情熱を注いでいるプロゲーマーに注目したい。実力、人気共にトップクラスの彼らを、今回は3人程紹介したい。
・ウメハラ(梅原大吾)

格闘ゲーム初の国内プロゲーマー。少年時代から格闘ゲームをプレイし、格闘ゲームシーンにて知らない人はいないほどの強豪プレイヤー。
堅実なプレイと、どんな劣勢をも逆転してのける強さから海外では「ビースト」の異名で知られる。主な使用キャラはリュウ、バイソン、ケン、ガイル、殺意の波動に目覚めたリュウ等。
ウメハラの使用キャラ
とぎど

東大卒プロゲーマーとして日本のみならず世界でも人気を誇る。格闘ゲームは幅広くプレイするマルチプレイヤーであり、どのゲームにおいても貪欲に勝ちを追求する。強力な連携、回避困難なセットプレイを研究してはプレイヤーにぶつけ、その徹底っぷりからアイスエイジと揶揄されることもある。
ただ彼自身は「論理は情熱にはかなわない」とし、自身も非常に情熱的なプレイヤーである。使用キャラは豪気がメイン。リュウも使っていた。
ネモ

ウメハラ氏、ときど氏が専業プロゲーマーだとしたら、ネモ氏は社会人兼プロゲーマーである。「プロならプロらしくゲーム1本でやるべき」という風潮、また敷居の高さに疑問を投げかけ、社会人とプロゲーマの両立を行っている。
使用率の高くないキャラを選ぶことが多く、キャラの攻略の早さに定評があり「天才」扱いを受けることも多い。使用キャラはユリアン。
・ネモの使用キャラ
今回は3人のプロゲーマーとその使用キャラを紹介したが、活躍している日本人プロゲーマーはまだまだいる。彼らの活躍を観戦し応援し、もしストリートファイターに興味がでたら是非ともプレイしてもらいたい。
まとめ
今回はeスポーツとは何か?またeスポーツに採用されているストリートファイターV、それを盛り上げるプロゲーマーについて一部まとてみた。
ストリートファイターV等の対戦格闘ゲームは、初心者の人でも何が起きているかわかりやすく入門に最適といえる。時間があればプロゲーマー達のプレイを観戦し共に盛り上がり、自分でもプレイしてみよう!
(C)©Capcon
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