国内最大級のeスポーツイベント「RAGE」は賞金総額100万ドルをかけた世界最高峰の戦い「Apex Legends Global Series」の北アジア太平洋大会となる「Apex Legends Global Series Championship Grand Finals - APAC North」(以下、ALGS)を2021年6月6日(日)に行いました。最終戦となった第7試合は7つ巴という大混戦を見事勝ち抜き、Fennel Korea(韓国)の3人が優勝し賞金$177,300(約1900万円)を獲得しました。
ALGSは、3人1組のチームバトル形式バトルロイヤルシューティングゲーム『Apex Legends』の世界最高峰を決めるeスポーツ大会です。2020年より約1年間オンライン大会とライブイベントで激戦が繰り広げられ、さらに2021年5月22日、23日、29日、30日の4日間にわたる戦いを勝ち抜いた日韓の20チームが賞金と名誉をかけ争いました。
グランドファイナルではマッチポイント制ルールを導入。試合を進行していき順位ポイント、キルポント合わせ50ポイントを超えると「マッチポイント」となります。マッチポイントに到達した以降の試合で見事1位を獲得したチームが優勝となります。
MCの寺川俊平さん、実況の平岩康佑さん、解説のすでたきさん(JUPITER)、本作のプレイヤーでもあるゲストコメンテーターの宮脇咲良さんが見守る中、優勝した韓国のFennel Koreaは「自分たちが1位になるとは思っていなかった」(Minseong選手)という3人でしたが、彼らは7試合を経てCrazy RaccoonやT1 KRといった強豪を抑えて合計ポイントでも1位となり完全優勝という形で幕を閉じました。
全試合終了後、あまりの熱戦続きにすでたきさんは「実は口内炎がたくさんあって喋ると痛いくらいだけど、解説が止まらなかった」と告白。宮脇咲良さんも「どの試合もドラマが生まれ、本当に感動する大会だった」と振り返りながら、「『Apex Legends』がこれからも世界中の人に愛されるゲームであってほしい」と本作への愛に溢れるコメントを残しました。グランドファイナルの様子はOPENREC.tv、YouTube、TwitchのRAGE公式チャンネルから視聴できます。
出場チーム
- A2 eSports(韓国)
- chouette Gaming Korea(韓国)
- Crazy Raccoon(韓国)
- DAIKIN(日本)
- Fennel Korea(韓国)
- FENNEL(日本)
- Flora(日本)
- Good 8 SQUAD(日本)
- ice cream(日本)
- JUPITER VEGA(日本)
- LFT(日本)
- NORTHEPTION(日本)
- ORTHROS FANG(日本)
- ORTHROS MAGICAL(日本)
- Reignite(日本)
- RxR clover(日本)
- Sengoku Gaming(日本)
- SunSister GOD(日本)
- T1 KR(韓国)
- Team UNITE(日本)
最終結果
大会の様子
【第1試合】チャンピオン:Team UNITE
最終戦開始時点でトップだったCrazy Raccoon。彼らが序盤から積極的にキル数を稼ぎに出た結果、早々に全滅するという波乱の展開で最終戦は幕を開けました。そして最初のチャンピオンとなったのはTeam UNITE。橋の上にポジショニングした彼らは地上の戦いを様子見しつつ、タイミングを見計らって戦闘に介入。最後はFloraをくだして初戦を取りました。
【第2試合】チャンピオン:Fennel Korea
第2試合のクライマックスはFENNELとFennel Korea、Crazy Raccoonの三つ巴に。グループリーグから続いたFENNELとの“同門対決”をFennel Koreaが制すと、最後は韓国勢同士の対決に。Sellyが果敢にキルポイントを稼ぎに攻めにいったが、Fennel Koreaは冷静に対応し各個撃破に成功して勝利します。
【第3試合】チャンピオン:Crazy Raccoon
第3試合は序盤での全滅を避けるためか、どのチームも慎重に動くという立ち上がりに。そんな中、終盤でReigniteとの試合展開の読み合いを制し、予選トップだったCrazy Raccoonがついにチャンピオンに。またキル数も9キル稼いでおり、合計ポイントが51に到達します。本命チームのひとつがいち早く王手をかけたことで、宮脇さんは「こうなるとみんなが集中してCrazy Raccoonを獲ろうとするだろうから、どうゲームが変わるか」と以降の試合に思いを馳せていました。
【第4試合】チャンピオン:JUPITER VEGA
チャンピオン以外は無用のため徹底的に戦闘を避けるCrazy Raccoonと、マッチポイント到達に必要なポイントを得るため積極的にキル数を稼ぎに出たり、序盤は戦闘を避けたりとそれぞれの戦略を遂行する残る19チーム。そんな思惑が交錯する戦場でCrazy Raccoonはいいポジションを取りながら、ほかの有力チームのメンバーを削るなど抜け目のない動きを取り続けます。そしてチーム数が残り少なくなるとついに本格参戦。それまで盤石のゲーム運びを見せていたCrazy Raccoonでしたが、最後に残ったJUPITER VEGAが人数差の不利を跳ね除けて返り討ちにしました。
【第5試合】チャンピオン:T1 KR
ふたたびCrazy Raccoonのみが優勝の可能性を持つ状態で始まった第5試合。ここではあと2ポイントでマッチポイントになるという状態だった2位のREIGNITEが意外な場所に潜んでいた伏兵により早々に全滅させられ、Crazy Raccoonも中盤で全滅してしまうという展開が続きます。そんな戦場に最後まで残っていたのは韓国の雄であるT1 KR。その裏で着実にポイントを稼いでいたFennel Koreaがマッチポイントに到達します。
【第6試合】チャンピオン:T1 KR
第6試合は優勝の可能性を持つCrazy Raccoonが最初に全滅するという思わぬ展開から始まりました。また実況席から「安定して上位となるのが得意」だと言及されていたFennel Koreaも途中で敗退し、最終的には2試合続いてT1 KRがチャンピオンに。この試合の結果、前述の2チームに加えてT1 KRやFlora、Reigniteがマッチポイントに到達しました。
【第7試合】チャンピオン:Fennel Korea
ほかのマッチポイント到達チームが脱落する中、第7試合で唯一終盤まで残ったのがFennel Korea。LFT、FENNELとの三つ巴になると、まず同門のFENNELを落とし、さらにLFTも全滅させることに成功。14キルと圧倒的なキル数を重ね、チャンピオンになったFennel Koreaの3人は、初優勝が決まると大きな歓声をあげました。
熱戦後のインタビューで、優勝した感想を問われたFennel Koreaのメンバーは、「信じられなくて何を言えばいいかわからない。自分は最近成績が悪かったので、勝てたのはほかのふたりのおかげで」(JungHee選手)、「試合をしている最中も1位になると思っていなかった。でも夢中でプレイしていたら1位になれて感激」(Minseong選手)、「2日前は20位になったのでメンタルに来ていた。でも今はこうして1位になれて気持ちいい」(Dogma選手)とそれぞれの胸の内を明かします。
今回優勝した要因を聞かれたMinseong選手は「自分を除いてふたりが頭よくプレイしていたので上手くいったのでは」と謙虚な姿勢を見せます。続いて1年にわたって同じ3人で戦ってきたチームについて、JungHee選手は「やるべきことよりお互いに気を遣ってしまうところがある、ヒマワリのようなチーム。でも今回はそういう気を遣う部分を減らして利益を取ったのがよかった」と語っていました。また宮脇さんが賞金の使い道を韓国語で問うと、Minseong選手は「貯蓄」と回答。最後に3人は「ありがとうございます」と日本語を交えて挨拶していました。
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