「eスポーツ市場」というと、経済の硬い話のような響きがありますが、噛み砕くと実際はそんなに難しいものではありません。
将来が有望な産業と見られてきており、eスポーツ事業への投資は盛んになっています。市場動向は、eスポーツ業界関係者には、必須の知識と言えます。
また一般プレイヤーやプロゲーマーを目指す人々にとっても、ゲームをプレイする上で、eスポーツ市場について理解を深めて損はありません。
プロゲーマーになりたければ、プレイしてお金を稼げるゲームや大会を知る必要があります。また、この先、成長していくゲームや大会を把握することで、その潮流に乗って、自分も成長していくことが出来るかも知れません。
せっかく極めたのに、得意のゲーム自体が活力を失う、そして出場する大会の賞金が目減りする、といったことがあったら選手自身が一番、残念に感じることでしょう。
日本と世界のeスポーツを理解
eスポーツ大会は日本だけではなく、世界的なスケールのものもあり、注目度や賞金規模も様々です。世界で通用するプレイヤーを目指すなら、まず世界のeスポーツを知ることも重要です。日本では流行っていても、世界ではあまりプレイされていないゲームもあります。
現状、日本のeスポーツは、世界の盛り上がりに対して、まだ追いついて行けていない感があります。
日本は元来、ゲーム大国であり、多くの有力なIPを世界に送り出してきました。しかし、eスポーツについては、欧米に留まらず、中国や韓国といったアジア地域の他の国々にも押されている状況にあります。
eスポーツは、アメリカを中心にして、世界的なブームになったといえますが、日本にもゲームの大会は黎明期からありました。
世界の潮流に追随するばかりではなく、世界の他の地域の人々が、羨望の眼差しで見るくらいの日本独自のeスポーツ文化やeスポーツ経済圏を作り上げるという気概も重要ではないでしょうか。
eスポーツ市場の見方
さて、肝心の市場調査の内容は、大きく2つに別けることが出来ます。
まず、どんな大会で、どのようなゲームタイトルがプレイされており、何人が参戦し、どのくらいの注目度があるのか、そしてお金はどのくらい動いているか、といったデータがあります。:定量調査(クオリテイティブ・リサーチ)
また、人々がどのように考えているのか、若しくはどのように行動しているのか、ものごとの背景には何があるのか、といった傾向の調査もあります。これにはアンケート(サーベイ)がよく用いられます。:定性調査(クオリタティブ・リサーチ)
市場調査では主に「数えられるもの=定量データ」と「数えられないもの=定性データ」の両方を駆使します。これらの量と質の情報を組み合わせながら、よく観察して分析するということが行われています。
eスポーツの注目度について、わかりやすい指標は、次のようなものがあります。
注目度の指標:
大会エントリー選手数
大会の観客動員数
ストリーミングの視聴者数
ストリーミングの視聴時間
eスポーツに関連するお金には、次のようなものがあります。
eスポーツ大会関連のお金:
ゲームタイトルの使用ライセンス料
チケット販売
グッズ販売
広告収入
スポンサー収入
ゲーム内課金
eスポーツ・プレイヤー関連のお金:
賞金
給料(チームに所属する場合)
スポンサー契約料
大きなお金が動いている大会ほど、大規模で人気も高い傾向があります。大会は、注目が高ければ、自然と売上も上げやすくなります。つまり、eスポーツの人気とお金は、相関関係にあります。
必ずしも数字で判断できないこともありますが、そこは「数えられないもの=定性データ」と照らし合わせながら、最後は人間の洞察力や分析力が物を言います。同じデータを見ても、eスポーツで何が起こっているのか、人によって違った意見が示される場合があり、興味深いです。
eスポーツ市場の見方が分かると、今まで敬遠しがちだった、市場動向を追いかけるのが、楽しくなるのではないでしょうか。
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