eスポーツの調査分析を行うEsports Chartsは、1年が終わりを迎え、2020年の競技が本格的に始まるにあたり、2019年のeスポーツ大会の人気度について、過去1年間のデータを発表しています。
2019年には、数多くの興味深い大会が行われました。過去1年間で最も人気のあったイベントのランキングを見ていきましょう。
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瞬間最多視聴者数ランキング「2年連続でトップ5に2つのLoL大会」
2019年の瞬間最多視聴者数の1位は、League of Legends World Championshipでした。同大会の瞬間最多視聴者数は390万人で、LoL Worlds 2019準決勝で記録しました。前年のWorld Championshipよりも94%増加しています。
Fortnite World Cup 2019決勝大会が、ソロトーナメントの最終ラウンドで、233万4千人の瞬間最多視聴者数で、2位。
3位には、モバイルeスポーツのFree Fire World Series 2019 Rioが200万人で入りました。Garenaのバトルロワイヤルは視聴者数では、200万人でした。
4位は、Dota2の世界大会The International 2019で、196万8千人です。前年より63%多くなっています。
興味深いことに、 5位のMid-Season Invitational 2019は、瞬間最多聴者数170万4千人で、The Internationalに肉薄しています。
2年連続でトップ5に2つのLoL大会がにランクインしました。
平均視聴者数ランキング「LoL World Championshipメインステージだけなら130万人」
一方で、平均視聴者数は、1位Free Fire World Series 2019 Rioの123万1千人が一番多くなっています。
2位はFortnite World Cup2019決勝大会の110万人。数日間で、3000万米ドル(約32億円)の賞金プールをめぐり争われました。
3位のLeague of Legends World Championshipは100万人で、前年比60%アップしました。メインステージのみであれば、平均視聴者数は130万人でした。
4位のThe Internationalも同様に際立っており、72万6千人で、前年比37%増加しました。
5位は64万3千人のFree Fire World Cup 2019でした。
視聴時間ランキング「開催期間の短いFortnite World Cupはランクインせず」
視聴時間になると、League of Legendsの方に、また力のバランスが傾きます。1位は、1億3700万時間のLoL Worlds 2019でした。この結果は、LoL Worlds 2018と比較して66%上昇しています。
2位の大会は、The Internationalで、結果は8800万時間でした。この数字は前年シーズンを38%上回っています。
次は「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ」(CS: GO)の2つのイベントです。 3位がIEM Katowie Major 2019の5300万時間で、4位がStarLadder Major Berlin 2019の4500万時間でした。IEM Katowie Major 2019は、年の初め頃に開催されたことに注意する必要があります。
Mid-Season Invitational 2019は、5位にランクインしました。LoLのMSIは4300万時間で前年比42%アップしました。
Fortnite World CupやFree Fire World Series 2019 Rioなどの大会は、イベントのフォーマットが数日間しかなく、十分な放送時間が発生しないため、視聴時間の上位にはランクインしていません。
その結果、League of Legendsが、他を大きく引き離し、記録を樹立しました。それに加えて、ヨーロッパの新しいリーグが、驚異的な成果を上げました。
調査にあたり:
今回の調査は、コミュニティが視聴したストリーミングに基づいています。Twitch RivalsやThe Internationalなどのストリーマーによる配信が、大会の指標に大きな影響を与えました。瞬間最多視聴者数、平均視聴者数、視聴時間の3つの異なるランキングを考慮しています。中国のプラットフォームは、視聴者数の代わりに「熱」というパラメーターを使用しており、適切な分析には用いることが出来ないため、除外されています。
調査結果を踏まえて
League of Legends World Championshipのデータは、非常に存在感があり、瞬間最多視聴者数は前年比で約2倍になっています。現在1位なだけではなく、成長率も他の大会を上回っています。
平均視聴者数と視聴時間でも、力強さを見せており、League of Legends World Championshipがこのまま、独走状態に持っていくのでしょうか。若しくは、他の大会が距離を縮め、追い越すということもありえるのでしょうか。動きの激しいeスポーツ業界で、2020年に注目したいポイントの一つになるでしょう。
また、2019年の調査結果は、モバイルゲームがPCゲームのeスポーツに迫る勢いを見せており、モバイルゲームがトップの座に挑戦する準備が整ってきていること示しているといえるでしょう。
(C)©Esports Charts
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