図3-1_eスポーツの認知度
昨今、話題となっているeスポーツですが調査の結果、日本でのスポーツとしての認識は、まだまだ発展の途上にあることがわかりました。
クロス・マーケティング社(東京)は9月12日、 全国47都道府県に在住する15歳~69歳の男女を対象に実施した「eスポーツに関する調査(2019年版)」の結果を発表しました。
■調査結果
●さまざまな運動やレクリエーションの中から“自分の気持ちとして”スポーツだと思うものを回答してもらうと、 サッカーや野球、 水泳などが上位になるなか、 オンライン対戦ゲームは8.2%となった。 体を大きく動かす要素の低いものは下位になり、 スポーツだと思わない人が多い傾向がみられた。 <図1>
図1_スポーツだと思うもの
●eスポーツをスポーツだと思うかどうかでは「とてもそう思う」「わりとそう思う」の合計が19.6%となり、 eスポーツをスポーツだと思わない人が大多数を占めた。 年代別にみると若年層は高齢層よりも「スポーツだと思う」割合が高いが、 それでも「スポーツだと思わない」割合は上回らなかった。 <図2>
図2_eスポーツをスポーツだと思うか
●eスポーツの認知度では「見聞きしたことはない」とeスポーツを知らない人が19.7%で、 名称のみの認知者や内容認知者、 大会参加経験者は合計で8割となった。 eスポーツの今後の浸透・普及については「浸透・普及していくと思う」が48.0%、 「浸透・普及していくとは思わない」が52.0%と約半数ずつの結果となった。 ゲームを取り巻く環境や市場、 人々の意識の変化などによって動向が変わっていくことも考えられる。 <図3-1,図3-2>
図3-2_今後の浸透・普及について
■全調査項目
□ 属性設問(性別/年代/婚姻状況/子の有無/同居者/職業・勤務形態/居住地/世帯年収)
□ 普段の運動・スポーツ頻度
□ 学生時代の運動の経験年数
□ 趣味
□ 普段ゲームをする方法/最も頻度が高い方法
□ 普段のゲームプレイ頻度
□ 対戦ゲーム大会の参加経験
□ スポーツだと思うもの
□ eスポーツの認知度
□ eスポーツに対するイメージ・印象
□ eスポーツの大会参加意向
□ eスポーツの大会観戦経験/観戦意向
□ eスポーツは「スポーツ」だと思うか
□ eスポーツのオリンピック種目検討賛否
□ 今後のeスポーツの浸透・普及について/その理由
■調査概要
調査手法 : インターネットリサーチ
調査地域 : 全国47都道府県
調査対象 : 15~69歳の男女
調査期間 : 2019年6月11日(火)~6月12日(水)
有効回答数 : 1,200サンプル
※調査結果は、 端数処理のため構成比が100%にならない場合があります
日本eスポーツ連合(JeSU)副会長の浜村弘一氏は、「日本では[スポーツ]という言葉に[体育]の要素が含まれてしまっています。日本では歴史的にスポーツは身体を育む体育という意識は根強い。そうした日本人固有の潜在意識もあるのか[なんでeスポーツはスポーツなの]という人は多いです」と指摘します。
海外の盛り上がりと比較し、日本でのeスポーツの認識には大きなギャップがあるようです。しかし、日本は元々ゲーム大国です。eスポーツをスポーツとする認識するか否かに関わらず、人々を魅了するエンターテイメントであることには違いありません。今後、日本でeスポーツがどのように発展していくか、注目です。
(C)©Cross Marketing Inc.
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